【DEIBA/個と組織⑧】意見の違い・対話力
“正しさ”より“対話”を選ぶということ
──意見の違いがチームを育てる
「私は間違っていない。だから、相手が折れるべきだ」
「正しいことを言っているのに、なぜ伝わらないんだろう」
そんな思いを抱いたことはありませんか?
職場には、たくさんの“正しさ”が存在します。
お客様のため、効率のため、現場のため、チームのため──
そのどれもに理由があって、どれも“間違いではない”。
でも、そんな“正しさ”同士がぶつかりあったとき、私たちはよく疲れてしまいます。
「正しいかどうか」を議論していたはずが、
「どちらが勝つか」に変わっていく。
やがて、口数が減り、意見を出すことすら避けるようになる。
これは、チームにとっての“対話の死”です。
私はある現場で、こんな言葉を聞きました。
「あの人とは、話しても平行線。どうせ、分かり合えないから黙ってる」
でも、少し立ち止まって考えてみてほしいのです。
“分かり合う”とは、すべてを一致させることではありません。
対話とは、「違うままで、つながっていようとする行為」ではないでしょうか。
本当に必要なのは、「正しいかどうか」ではなく、
「なぜそう考えるのか」「何を大事にしているのか」を、“違いの背景”まで聴く姿勢です。
対話とは、意見の衝突を恐れず、むしろ“違い”を通じて関係を深める技術。
そしてその技術は、練習と習慣で育ちます。
あなたのチームでは、最後に“本音で語り合った”のは、いつでしたか?
前の記事へ
次の記事へ