株式会社 HRコンシャス

【DEIBA/個と組織①】関係性の質

人は“つながる”ことで、いきいきと働ける

──組織の根っこにある“関係性の質”とは?

私のクライアントに、小さな老舗の製造業の会社があります。

決して派手な会社ではありませんが、驚くほど離職率が低い。

ある日、社長に「どうしてそんなに人が辞めないんですか?」と聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

「辞めないんじゃなくて、辞めたくなくなるのかもね。

ここにいたいって思える“誰か”が、いつもそばにいるから」

その言葉に、私はハッとしました。

つながりとは、“制度”でも“ルール”でもなく、「人のあたたかさ」なんですね。

最近ではエンゲージメント向上施策として、ピアボーナスや1on1の導入など、ツールや制度面の改善に注目が集まりがちです。でも、働く人が本当に望んでいるのは、「この人と働けてうれしい」と思える関係性なのではないでしょうか。

チームの中に、「ちょっとしたことを言い合える安心感」「困ったときに頼っていいという感覚」があるだけで、人の心はふっと軽くなる。誰かがちゃんと見てくれている──そんな実感があるだけで、仕事の質も、モチベーションも驚くほど変わります。

“いきいき”とは、意欲ではなく**“呼吸”のような状態**なのかもしれません。

働く場に、深く、やわらかなつながりが息づいているか。

まずはそこから問い直してみませんか?

この記事を書いた人

笠 朋子

人事経営コンサルティング・企業研修の企画・運営を行う株式会社HRコンシャス代表。人と組織の進化を支援するエキスパート。国家資格キャリアコンサルタント。

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